泉南市研究サイト

言葉を空白で区切ると、そのどちらも含むものだけが出ます(例:給食 予算)。
1語だけでも探せます(例:防災)。

← 泉南を知る 一覧へ戻る

泉南市の一般会計は1年でいくら入り、何に使うのか

2026-10-20財政

泉南市が1年間に受け取り、使うお金の大部分は「一般会計」という財布で動いています。一般会計は、福祉、学校、道路、ごみ、消防といった市の基本的な仕事をまかなう会計で、国民健康保険や介護保険のように目的を決めてお金を分けて管理する「特別会計」とは別に扱われます。市の財政課が公表している令和7年度(2025年度)の決算と令和8年度(2026年度)の予算の資料から、その大きさと中身を数字で確かめます。お金がどこから入り、どこへ出ていくかを知っておくと、広報や議会の話に出てくる何億円という金額を、自分の暮らしと結びつけて読めるようになります。

1年でどれくらいのお金が動くのか

令和7年度の決算は、市の「決算のあらまし」に載っています。この資料は「普通会計」という区分で数字を示しています。普通会計は、ほかの市町村と同じ基準で比べるための区分で、泉南市では一般会計と公共用地取得事業特別会計を合わせたものです。公共用地取得事業特別会計は令和7年度の予算で約1億7,462万円の小さな会計なので、普通会計の数字はおおむね一般会計の大きさとして読めます。 令和7年度の歳入(入ったお金)は312億7,629万円、歳出(使ったお金)は309億4,258万円でした。どちらも前の年度より約24億9,000万円、8.7%増えています。入ったお金から、使ったお金と翌年度に持ち越す事業の財源を差し引いた「実質収支」は、約1億9,579万円の黒字でした。

お金はどこから入ってくるのか

最も大きいのは市税で、92億5,433万円、歳入全体の29.6%です。内訳では固定資産税が48億7,761万円と市税の半分以上を占め、個人市民税25億2,085万円、都市計画税7億4,728万円、法人市民税4億3,992万円と続きます。泉南市の特徴は、空港とりんくうタウンに関わる税収(市の資料では「空港・りんくう関連税収」)が大きいことで、令和7年度は28億3,872万円、市税の30.7%にあたりました。 市税に次ぐのは国からのお金です。国庫支出金(国が使い道を決めて出す補助金や負担金)が69億95万円で22.1%、地方交付税(自治体ごとの収入の差をならすために国が配るお金)が50億869万円で16.0%でした。大阪府からの府支出金は25億4,469万円(8.1%)、市の借金にあたる市債は15億3,510万円(4.9%)、寄附金は12億9,847万円(4.2%)です。 市が自分で集める「自主財源」は歳入の41.7%、国や府から受け取る「依存財源」は58.3%でした。使い道が決まっていない「一般財源」は178億3,074万円で、前の年度より約2億1,100万円増えています。

お金は何に使われているのか

仕事の分野ごとに分けた「目的別」で見ると、民生費が143億2,320万円で、歳出の46.3%を占めます。民生費は、子育て、高齢者や障害のある人の福祉、生活保護などに使うお金で、国民健康保険や介護保険の特別会計へ回すお金もここに入ります。令和7年度は児童手当の制度改正などにより、前の年度より約7億9,900万円増えました。 ほかの分野では、総務費(市役所全体の事務や基金への積立てなど)が46億8,137万円(15.1%)、教育費が36億116万円(11.6%)、借金の返済にあたる公債費が23億7,470万円(7.7%)、道路などの土木費が22億4,890万円(7.3%)、ごみ処理や予防接種などの衛生費が19億3,553万円(6.3%)、消防費が10億5,569万円(3.4%)でした。教育費は、GIGAスクール構想で使う学校の端末の購入や、小中学校の施設整備のために、約8億8,700万円増えています。 お金の性質で分けた「性質別」では、扶助費(福祉の給付)が91億1,358万円で29.4%、職員の給与などの人件費が48億6,303万円で15.7%、公債費が23億7,470万円で7.7%です。この三つは支払いが義務づけられている「義務的経費」と呼ばれ、合わせて163億5,131万円、歳出の52.8%になります。道路や建物をつくる投資的経費は20億9,179万円(6.8%)でした。

借金と貯金、財政のゆとり

令和7年度末の市債の残高(借金の残り)は217.0億円で、令和3年度の271.7億円から毎年減っています。返す額が借りる額より多いためで、令和7年度は15億3,510万円を借り、22億5,568万円を返しました。ただし残高には、平成25年度に土地開発公社を解散したときに発行した「第三セクター等改革推進債」が大きな割合で含まれています。市の資料も、類似団体(人口や産業の形が似た市町村)と比べて市債の負担は大きいと書いています。 貯金にあたる基金の残高は、令和7年度末で76.3億円です。令和3年度の58.5億円から増えてきました。基金のなかで最も大きいのは、ふるさと納税の寄附をためる「ふるさと泉南水なす基金」で、27億1,354万円あります。 財政の硬さを示す経常収支比率は97.7%でした。これは、毎年決まって入るお金のうち、人件費など毎年決まって出ていくお金に回る割合で、100%に近いほど新しい仕事に回せる余地が小さいことを表します。令和5年度に101.2%と100%を超えたあと、令和6年度は98.2%、令和7年度は97.7%と少しずつ下がっています。

令和8年度の予算

令和8年度の一般会計の当初予算は318億878万円で、前の年度の当初予算より1億3,853万円(0.4%)多くなりました。4月26日に市長選挙が予定されていたため、義務的経費を中心にした「骨格予算」として組まれています。その後の補正予算で事業が加えられ、9月25日に議決された補正予算(第3号)のあとの予算額は328億2,359万円です。特別会計などを合わせた市全体の当初予算は514億8,546万円でした。 当初予算の民生費は142億2,213万円で全体の44.7%を占め、福祉が最大の使い道である形は決算と同じです。市税は92億5,803万円を見込んでいますが、市の資料によると、市税が最も多かった平成10年度の予算(約111億8,000万円)の約8割にとどまります。

考えるための問い

- 歳出の半分近くが民生費です。自分や家族が受けている子育てや福祉の支えは、このうちのどれにあたるでしょうか。 - 市税の約3割を、空港とりんくうタウンに関わる税収が占めています。この税収が大きく増えたり減ったりしたら、市の仕事にどんな影響が出ると考えますか。 - 借金の残高は減り、基金は増えています。基金をさらにためることと、いまの事業に使うことのどちらを先にするべきだと思いますか。

出典

- 泉南市の財政状況について(令和7年度決算のあらまし)(泉南市総務部財政課・2026年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/7/kessannoaramashi_r7.pdf - 普通会計決算のあらまし(泉南市) https://www.city.sennan.lg.jp/kakuka/soumu/zaisei/zaisei/about/1455948214084.html - 令和8年度泉南市予算のあらまし(泉南市・2026年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/7/R8_yosannoaramashi.pdf - 令和8年度一般会計補正予算(第3号)のあらまし(泉南市・2026年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/7/r8armashi3.pdf - 令和7年度泉南市予算のあらまし(泉南市財政課・2025年) https://the-sennan.top/yobo/300039