泉南市研究サイト

言葉を空白で区切ると、そのどちらも含むものだけが出ます(例:給食 予算)。
1語だけでも探せます(例:防災)。

← 泉南を知る 一覧へ戻る

泉南市の人口はどう増え、これからどう減っていくのか

2026-10-21暮らし

泉南市の人口は、2025年10月1日の国勢調査で56,107人でした。5年前の調査より3,995人(6.65%)少なくなっています。人口がどれだけいて、どの年代が多いかは、小中学校の配置、介護や医療の需要、市税の入り方の前提になり、市の将来計画も人口の見通しを土台に組み立てられています。人口の数字には、国勢調査、住民票の記録、市が作った将来の見通しの3種類があります。それぞれの数字と時点を知っておくと、議会や広報で人口減少が話題になったとき、何年の、どの数字の話なのかを見分けられます。

市になってから35年で2万6千人増えた

国勢調査は5年に1度、10月1日に国内に住むすべての人を数える国の調査です。泉南市統計書(令和3年度版)によると、市制が始まった1970年(昭和45年)の人口は38,206人でした。その後、1975年に46,741人、1980年に53,324人、1985年に60,059人と、5年ごとに6,500〜8,500人ほど増えています。市が2015年に作った人口ビジョンは、前畑の府営住宅(1970年完成)や一丘団地(1973年に入居開始)など、大きな住宅団地ができて若い家族が移り住んだことを増加の理由に挙げています。1985年には人口増加率が全国10位、府内1位だったとも書いています。 1990年の60,065人からは伸びが鈍り、1995年に61,688人、2000年に64,152人と増えたあと、2005年(平成17年)の64,683人が国勢調査でいちばん多い数字になりました。その後は2010年に64,403人、2015年に62,438人、2020年に60,102人、2025年に56,107人と減り続けています。2025年の人口はピークより8,576人少なく、1980年と1985年の間の水準まで戻りました。

人は減っても世帯は増えてきた

人口が減り始めてからも、世帯の数はしばらく増え続けました。国勢調査の世帯数は、1970年の8,943世帯から2020年の23,123世帯まで増え、2025年は23,076世帯でした。人口ビジョンによると、1世帯あたりの人数は1970年に4.27人でしたが、2013年には2.54人になっています。2025年の国勢調査の人口を世帯数で割ると約2.4人で、1世帯の人数はさらに小さくなりました。 市は住民票の記録(住民基本台帳)にもとづく人口も毎月公表しています。2026年9月末の人口は56,757人、世帯数は26,780世帯でした。国勢調査とは数え方が違う統計なので、二つの数字は一致しません。2026年9月の1か月間では、生まれた人26人に対して亡くなった人が66人、転入149人に対して転出187人で、差し引き83人減りました。

高齢化率は30%を超えた

高齢化率は、人口のうち65歳以上の人が占める割合です。国勢調査では、2015年が26.9%、2020年が29.6%でした。2026年3月の第3期総合戦略は、2000年に14.7%だった高齢化率が2023年には29.8%になり、2倍以上になったと書いています。 市が公表している2026年9月末の年齢別人口の表から計算すると、65歳以上は17,299人で30.5%、そのうち75歳以上は10,829人で19.1%です。0〜14歳の子どもは6,187人で10.9%にとどまり、65歳以上の人数は子どもの約2.8倍です。生まれる子どもの数も減っています。第3期総合戦略によると、2000年に805人だった1年間の出生数は、2024年には327人になりました。

2015年の人口ビジョンは5万5千人を目指した

人口ビジョンは、人口の現状を分析し、将来の見通しと目指す方向を示す市の計画です。泉南市が2015年9月に作った人口ビジョンは、国立社会保障・人口問題研究所(社人研。国の研究機関)の2013年の推計をもとに、何も手を打たなければ2060年に44,573人まで減ると見込みました。そのうえで、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数の目安)を当時の1.53から2050年に2.0まで高め、転出超過を年100人程度まで減らすと想定して、2060年に5万5千人を保つ目標を掲げました。 実際の人口は、この見通しより早く減りました。第2期総合戦略の案に寄せられた意見(2019年12月から2020年1月まで募集)への回答で、市は、2019年11月末の人口61,663人が人口ビジョンの2020年の見通し62,479人を下回っていると認めたうえで、5万5千人の目標を目指す考えを示しました。2020年の国勢調査の人口は60,102人でした。

2026年の見直しで目標の考え方が変わった

市は2026年3月、第3期のまち・ひと・しごと創生総合戦略をまとめ、人口ビジョンをこの戦略に組み込みました。新しい人口ビジョンの値は社人研の推計に合わせたもので、2030年に53,206人、2050年に40,137人、2070年に26,578人と減っていきます。2070年の人口は2020年より65.8%少なく、65歳以上の割合は47.4%、子どもの割合は7.4%になる見込みです。戦略は、第2期までは人口減少に抗うことを主眼にしてきたが、第3期ではできる限り減少を抑えることを基本方針にすると説明しています。 社人研の2023年の推計は、2025年の泉南市の人口を56,299人としていました。2025年の国勢調査の56,107人は、この推計をわずかに下回っています。 新旧の見通しの違いは、市議会でも取り上げられました。2026年3月18日の予算審査特別委員会で、委員の一人が、旧人口ビジョン値と新人口ビジョン値で2060年度に1万人の差が出ていると述べ、学校の整備事業について、子どもの数の推移を見ながら柔軟に対応するよう要望しました。第3期総合戦略の図には旧人口ビジョンの値も並べて描かれていますが、2015年の5万5千人の目標とは数字が違い、どう計算し直したのかは資料から確認できませんでした。

考えるための問い

- 自分が住む地区や、子どもや孫が通う学校で、子どもの数はこの20年でどう変わったと感じますか。市の数字と比べると、どんな違いがありますか。 - 2070年に人口が2万6千人台になる見通しが示されています。そのとき、いまと同じ数の学校、公民館、バス路線を保つべきだと思いますか。 - 市は、人口の目標を高く掲げる方針から、推計に合わせて減り方を抑える方針に変えました。それぞれにどんな利点と心配があると考えますか。

出典

- 泉南市統計書(令和3年度版)(泉南市・2022年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/6/03toukeisyo.pdf - 令和7年国勢調査 人口等基本集計結果【大阪府 概要版】(大阪府総務部統計課・2026年) https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/140351/r7census_osaka_kakutei.pdf - 地区別世帯人口統計・性別年齢別人口統計(泉南市) https://www.city.sennan.lg.jp/shisei/annai/tokei/1458795191323.html - 各歳・5歳階級人口 2026年9月末日分(泉南市・2026年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/11/R080930.xlsx - 泉南市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン(泉南市・2015年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/4/vision_sennan2015.pdf - 「第2期泉南市まち・ひと・しごと創生総合戦略(案)」に対するパブリックコメントについて(泉南市・2020年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/4/public_comment_2kisenryaku.pdf - 第3期泉南市まち・ひと・しごと創生総合戦略(泉南市・2026年) https://www.city.sennan.lg.jp/material/files/group/4/sennanplan_3rd.pdf - 日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)市区町村別結果 大阪府(国立社会保障・人口問題研究所・2023年) https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/3kekka/Municipalities/27.xlsx - 令和8年度予算審査特別委員会(第5号)(泉南市議会・2026年) https://the-sennan.top/yobo/106638